地域活性化2.0 – 東北と全国から考えるインターネットの可能性

2013/12/14

2013年12月10日(火)、「地域活性化2.0 – 東北と全国から考えるインターネットの可能性」というGoogle 主催のシンポジウムが都内で開催されました。イノベーション東北が始動した岩手県釜石市のコーディネーターを務めているLiFESTYLE Lab. 代表の西条が、これまでの活動の紹介をさせて頂きました。

シンポジウムの内容は下記サイトでも紹介されています。
グーグル、東北の復興とインターネット活用に関するシンポジウムを開催 /NIKKEI BPnet
オープンデータ、公開より利活用重視で グーグルが地域活性化シンポ /NIKKEI オープンデータ情報ポータル
A new base for Japan’s economy /Google Asia Pacific Blog

地域活性化2.0 – 東北と全国から考えるインターネットの可能性

LiFESTYLE Lab. 代表 西条佳泰

シンポジウムは二部構成となっており、午前のパネルセッションAでは、「東北復興の現状、課題およびインターネット活用に関して」として、震災後にフランスから奥さまの実家がある釜石に移り住み、水産加工会社を立ち上げられた三陸いりや水産(株)の宮崎さんや、石巻で強化ダンボールのトライウォール・パックや木材などを使用した梱包製品や家具などを製造販売されている今野梱包(株)の今野さん、国内初のクラウドファンディング READYFOR?代表の米良はるかさん、復興庁の海掘安喜参事官によるディスカッションが行われました。

午後のパネルセッションBでは、「日本の地域活性化におけるインターネット活用、現状と今後」として、橋本岳衆議院議員、CODE for JAPAN代表の関さん、(株)ウィズグループの奥田浩美代表、千葉市の三木浩平総務局次長(CIO補佐監)、グーグル(株)藤井宏一郎執行役員兼公共政策部長によるディスカッションが行われました。ABともにパネルセッションのモデレーターを務めたのはRCF復興支援チームの藤沢烈代表。自然と吸い込まれてしまうような素晴らしいファシリテーションでした。

日本の地域活性化におけるインターネット活用、現状と今後

行政や地域におけるオープンデータの利活用は、LiFESTTYLE Lab. でもこれから地域で取り組もうとしているプロジェクトで、国内外の最前線で活動されている方々のディスカッションは非常に勉強になりました。シビックテック元年と呼ばれている今年は、様々な地域でテクノロジーを活用した地域課題解決への取り組みが進められています。市民生活の中でオープンデータの浸透はまだ一部的だが、例えば電車の切符購入の裏側では複雑なデータ処理が行われているように、オープンデータは日常の様々な場面で人々の暮らしを支えていくだろうという千葉市の三木さんのお話しは印象的でした。

19時からはGoogle本社で行われたイノベーション東北のイベントに参加。イノベーション東北を活用されている岩手・宮城・福島の事業者の方々、全国のサポーター、各地域のコーディネーター、事務局スタッフが一同に揃い、東北チャレンジ・アワードと東北チャレンジャーズ・ナイトが開催されました。チャレンジ・アワードでは、各地域代表の事業者さんによる自社のプレゼンが行われ、釜石市の三陸いりや水産さんが「もうかりそうで賞」を受賞!三陸いりや水産さんとは、地域のコーディネーターとしてだけではなくサポーターの立ち位置からも関わっており、また釜石の復興・地域づくりにも共にチャレンジしている仲間ですのでこの受賞は非常に嬉しかったです。
当日の模様は、Google+ の公式コミュニティで公開されています。
イノベーション東北 チャレンジャーズ・ナイト2013

三陸いりや水産 もうかりそうで賞 受賞

イノベーション東北のイベントには、サポーターとして釜石でのワークショップや事業者さんのサポートしてきてくれたLiFESTYLE Lab. の桝澤君も参加しました。地元の幼馴染みと世界的なIT企業で同じ時間を過ごしているのは何とも不思議な感じでしたが、これからもITを通して地域のために共に活動をしていきたいという気持ちがより一層強くなりました。彼とは中学と高校で一緒でしたが、クラスも違かったのでそれほど親しくはなく地元を離れてからはすっかり疎遠となっていました。しかし、東日本大震災が発生してすぐにインターネット上で真っ先に繋がり、釜石市の情報収集と発信、知人や同級生の安否確認など、震災直後からコミュニケーションを取り合い、ごく自然な流れでこれまで共に活動をするようになりました。

Google にて

2013年を振り返ると、イノベーション東北という活動を通して、Google やRCF復興支援チームに育てて頂いた1年間でした。関係者の方にはご迷惑をおかけしたことも多々あったかと思いますが、これまで経験させて頂いたこととこの活動を通して知り合えた方々との出会いは、これからのこの地域のために繋げていきたいと思います。

イノベーション東北では、これからも地域のチャレンジを応援していく活動を展開していきます。ご興味のある事業者や団体の方はお気軽にご連絡ください。
イノベーション東北

<2013年12月26日追記>
イノベーション東北チャレンジャーズナイトの模様が動画で公開されました。